さかがみのブログ

HTMLコーダーが文句ばっかりぐちぐちぐちぐち言う日記です。

松浦弥太郎氏の「正直」を読んだ

宝山寺さんの街道でやっていたイベントに来ていた本屋さんで手にとって買いました。

正直

正直

私は松浦氏のことは「暮しの手帖」の(元)編集長という顔しか知らなかったのですが、子供の頃は長屋ぐらしでそこの閉鎖的な人間関係が苦しかったとか、18歳でアメリカに渡ったとか、そのアメリカの書店で手に入れた本をデザイナーなどに売り歩いていたなど、数々の過去のエピソードを知ることができます。

店頭でパラパラと読み最初に興味を持ったエピソードは、お母様が筆まめで毛筆で手紙を書いていたことを思い出し、本販売の営業のアポイントを、心を込めて毛筆で書くようになってから、百発百中になったという話。

この本は、松浦氏が50歳が近づき「暮しの手帖」の編集長を降りたことを期に、過去の実体験からの学びや大切にしていることを1冊に凝縮し、一つの生き方として示している本です。
帯にも「人生の教科書」と書いてあるとおりです。

読んだ感想ですが、 「ちゃんとした人間ってこういう人なんだな」 ということ。理想像というか、この本に書いてあることをコンプリートできたら超人かもしれない。これは松浦さんだからできるんやろとか、ひどく嫉妬したり、自分と照らし合わせて悔しくなったりもしました。

こんな感情を抱いてしまうのは、指南する手厳しさというよりは自身を振り返ったことを素直に書いた、松浦氏の生き方に少なからず共感している部分があるからかもしれません。
「私は違う」と思ったら悔しくはならないはずです。

エピソードを紐解き、松浦氏の学びから、「ちゃんとした人間論(仮)」学ぶうち「この本は誰のために書かれた本だろう」と疑問を持ちました。あとがきにちゃんと書いてありました。

「今に見てろ」と心のなかでつぶやきながら、夢と希望で胸をいっぱいにして、決してあきらめずに必死になってもがいている、僕と同じような人はたくさんいるだろう。そんな人にこの本を捧げたい。そして、残された人生において、最後の最後まで、自分の情熱を燃やし続けたいと思う人にこの本を捧げたい。

だいぶ私はうがった見方をしているような気がします。
でもいいんです。「ちゃんとした人間になりたい」と願う気持ちは、問題行動を起こしていた幼少の頃からずっと、ずっと持ち続け、今ももがいているから。

そしてこのタイトルの「正直」という言葉に惹かれました。
常に正直であり続けようとしている生き方を肯定しているけれど、「アンタの『正直』は『うそをつけない』ということだけだろう」と、眩しく誠実な生き方をもってそう言われているような……

二四時間、三六五日、「すべての人が、誰からも愛される人になるために。すべての人が、誰もを愛する人になるために」という信念で、これからも僕は精一杯仕事をする。それが自分にとっての「正直」だ。

案の定、このように論破されていますが、

この本が自分にとっての『正直』とは何かを見つけるきっかけになって欲しい

とあります。

ちゃんとした人間ってどういう人だろう。
大人になるってなんだろう。
自分の生き方の指針は、いまどうなっているだろう。

こんな感じで、自分の生き方に疑問を持っている人にも、手に取ってもらえたらなと思いました。ただし松浦氏の生き方に共感できるかは保証できません。

この記事で、「さかがみさん、ちゃんとした人間ってどういう人?」と聞かれたら「松浦弥太郎氏みたいな人!」と言いそうになっているけれど、それは言いたくない。本当に悔しいから。

「人生の教科書」よりは「人間の教科書」かもしれない。